
あるはみ出し者(ジョーカー)達の日常verソウサク 11-13話
意識に力を込めて、キッと睨むように双眸を見開く。 そして言葉にありったけの意志を込めて、腹の底から力強く叫んだ。 (何も知らない...
naoが制作したオリジナル作品を掲載しています
意識に力を込めて、キッと睨むように双眸を見開く。 そして言葉にありったけの意志を込めて、腹の底から力強く叫んだ。 (何も知らない...
(何、簡単さ。神城君との友情を確かめたいのなら、心配する元を断ち切ればいいのだよ。心配する元、つまりは君の恵まれた容姿だね。…………ふむ。い...
――ゾロリ、と。 死神に首筋を撫でられたような、そんな仄暗い悪寒が走り、全身に鳥肌が立った。 じっとりと冷たい汗がシャツを湿らせ、...
「うんっ、じゃあ自分達が凍川さんに与えた痛みはちゃんと知ろうねっ! 凍川さんが水をかけられた時、下駄箱には北見君と君達の靴しかなかったし、言...
絶句する私に柔らかく笑いかけ、バケツを廊下へ下ろして、鞄から大量の紙束を取り出す転校生。 考える前に、あの用紙だと悟る。 転校生は...
更に翌朝の早朝、私がいつもの時間に登校すると、上履きの下に隠れるように四枚の用紙が折りたたまれて入っていた。 普段ならラブレターか、不...
「ん~~? あれ、何か空気が澱んでない……と言うか、どうしたの凍川さん? 体操服なんか着て――――」 ――ぴたり、と。 一瞬、空...
「どうもしないわ」 「いや……でも、その服と髪……」 困ったような煮え切らない態度に、苛立ちが募る。 「いい加減にしてく...
(どうして、下心がないなんて言い切れるんだい?) (柚季に、どうして私を助けるのか聞いたのよ。私を助ければ、クラスの多数に目を付けられ...
「あっ、北見君。……うんっ、勿論いいよっ! ねっ、凍川サン?」 「うんうんっ、北見君の頼みだもん、無碍にできないよ!」 「よろし...
靴を捨てられた、翌日の朝。 私のクラスに一人の転校生がやって来た。 にこにこした邪気のない笑顔で、まるでクラスどころか世界の人間全...
目の前の光景を見て、すっと心が冷え込む。 学校倉庫のゴミ箱。 そこに捨てられた私の外履きを見て、心の温度はますます低下した。 ...
「此処は……。何処、なのかしら……?」 私は、軽い目眩と吐き気を覚えながら、硬い床の上で目を覚ました。 ……目覚めは最悪だった。...
「…………このぉっッ!」 もう、数十度目かの突進を試みて……僕こと神城柚季は、引き摺り込まれた鏡の外へ出ようと、鏡面に向かって体当た...
「僕は神城柚季だよ」 にっこり、と無邪気な笑顔で微笑む柚季。 見慣れた筈の顔が浮かべる笑顔が、それでも全く異質のモノのように感じ...
「柚季っ」 潜んでいた場所から立ち上がり、小声で柚季に声を掛ける。 「あっ、悠」 柚季は俺の姿を認めると、にっこり微笑...
七不思議の一節が、頭の中に思い浮かぶ。 ……バカな。 まさか、これがそうだとでも言うのか? そんな事……いや。 しかし、だ...
「……此処は? 何が起こった?」 俺は廊下に投げ出されるようにして、倒れていた身体を引き起こした。 ……うぇ。 気持ち悪りぃ...
それを無視して、走るッ。 走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る走る...
「な、なんだよコレ……。なんだよ、コレェェェッ!?」 江藤敬吾は目の前の惨状が耐え切れず、喉が壊れるほど絶叫した。 ガチガチと歯の根...